2008年11月12日水曜日

垣根を越えてつながろう! 「反貧困 世直しイッキ!大集会」に2,000人

2008年10月24日

「金がないぞぉ!」「ほんとにないぞぉ!」「労働者派遣法を廃止しろぉ!」「福祉の未来を示せぇ!」。マイクを持った雨宮処凛さんが叫ぶ。

 日曜日の10月19日に開かれた「反貧困 世直しイッキ!大集会―垣根を越えてつながろう」のラスト・プログラム。千駄ヶ谷の明治公園から渋谷・宮下公園までのパレードで、私は6つに分けられたグループのうち、3番目のパレード隊の中にいた。

 大音量で音楽を流すサウンドカー。シュプレヒコールをリードするのは、いまや「反貧困運動のジャンヌ・ダルク」とさえ呼ばれる雨宮処凛さん。そして、あとに続くのは、この日の集会で「女性と貧困」分科会、「子ども」分科会に参加していた人々だ。

 「このまま黙って野垂れ死になんかしないぞぉ!」「黙って自殺なんかしないぞぉ!」「麻生は最低賃金で働けぇ!」「最低賃金で1ヶ月暮らしてみろぉ!」

 夕方5時に明治公園を出発した6グループ、1,000人余りの大隊は、青山通り、表参道、明治通りへと進んでいく。日曜日のこの時間帯、街にはまだ多くの人々が繰り出している。歩道では、ファッショナブルな装いの若者たちが立ち止まり、パレード隊のほうを眺めやる。立ち並ぶビルの窓から、道を見下ろす女の子たち。ひょっとしたら、そのビルに入っているテナントで、非正規雇用で働く人たちかもしれない。

 「交通費で自腹を切らせるなぁ!」「有給をよこせぇ!」「会社は法律を守れぇ!」「過労死から逃げろぉ!」

 路上生活者が、生活保護受給者が、名ばかり店長が、派遣社員が、シングルマザーが、障がい者が、外国人親子が、みな一緒に叫ぶ。歩く。

 自分の現実を見つめれば見つめるほど、出口が見えなくなるような状況をそれぞれに背負っている人たちだ。でも、散会のあと、この日の集会とパレードの感想をたずねると、だれの口からも最初に出てきたのは、このひと言だった。

 「楽しかった!」

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