2008年12月2日火曜日

大量解雇で多くの派遣労働者が路上に出る恐れ

 いすゞ自動車が19日、派遣従業員と期間工計1,400人を年内に解雇すると発表した。国内自動車メーカーすべて合わせると8,100人もの派遣従業員と期間工が年度内に解雇される。流通大手のイオンは100店舗を閉店するというから、1万人を超す従業員が職を失うことになるだろう。

  金融危機に端を発した景気後退で、メーカーや流通に限らずあるゆる業界でリストラの嵐が吹き荒れている。リストラでもっともしわ寄せを食うのが派遣労働者だ。真っ先に首を斬られるからだ。

 なかでも自動車メーカーの派遣労働者は住み家も失ってしまう。多くは派遣会社に借金をしているためにマージンを差し引かれた給料からさらに借金の返済分まで引かれる。貯金などできようはずがない。

 寮を追い出された後、実家に帰れたり友人の家に転がり込めたりできればいいが、できなければネットカフェ難民となる。あらゆる業界で人減らしをしているので職を探すのは容易ではない。ネットカフェの宿泊費も稼げなくなる可能性が高くなる。そうなれば路上にはじき出されることになる。

 彼らは住民票と現住所が違うため「定額給付金」を受け取ることができない。1万2,000円もらうのに、往復数万円使って実家に帰るバカはいない。麻生さんのように頭がマンガなら話は別だが。

 あるホームレス支援者は「マンション不況で建設工事が減ったため、今年に入ってからホームレスがすでに増えている。今後メーカーなどの『派遣斬り』でホームレスはさらに増えるんじゃないか」と語る。
 
 毎年約20億円もの赤字を出し、役に立っているとの評価さえない「私のしごと館」をこのまま存続させるより、「派遣斬り」にあった労働者への就労支援に予算を回した方がいい。はるかに効果的だ。

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